[映画] ① 演技が上手い俳優イ・ジョンヒョン、なぜ今になって戻って来たのか [インタビュー]

2012/11/27 14:35:54

イ・ジョンヒョンは演技が上手い俳優だ。デビュー作の映画『花びら(原題)』から彼女は鳥肌が立つ演技が上手かった。イ・ジョンヒョンは演技と同じようにステージパフォーマンス能力も優れていた。99年歌手兼業宣言、発表曲『WA -Come On-』で各種チャートを席巻した。中華圏で大きな人気を得たイ・ジョンヒョンは長い間中国活動を活発に行った。中国でドラマも撮り、歌手としても活躍した。

あまりにも才能が多すぎるからか。イ・ジョンヒョンはその優れた演技力を韓国で暫くの間見せてくれなかった。2008年『大王世宗(原題)』に助演で出演した彼女はまた2年間休み、2010年パク・チャノ監督の長編映画『波乱万丈(原題)』に出演した。しかしこの映画は産業映画でないために一般にはあまり知られなかった。この為にイ・ジョンヒョンの映画の空白は更に長く感じられた。

22日公開される映画『犯罪少年(原題)』は事実イ・ジョンヒョンが『波乱万丈』以降2年ぶりに披露をする映画だが、普通の人々が体感する空白はこれよりも遥かに長い。それだけに興味深くもあった。

『犯罪少年』は行きあたりばったりの未婚の母ヒョスン(イ・ジョンヒョン)が13年ぶりに少年院で息子チグ(ソ・ヨンジュ)に会い、繰り広げられるストーリーを描いた。母と息子というより姉弟のようなこの親子は困難な世の中を体を張って生きて行く。辛くても辛いという事実さえ認識できない未婚の母と少年犯罪者の親子。映画は偽りのない現実そのままを堂々と描いており更に悲しい。主演俳優イ・ジョンヒョンもこの映画について言いたい事が多かった。

―なぜ映画出演をしなかったのか。

「いい作品がなかった。デビュー作『花びら』のせいなのか、とても強いキャラクターばかりオファーが来た。同じイメージでずっと出て行くのは嫌だった。だからずっと待った。作品を欲していた。そんななか2010年パク・チャノ監督の映画『波乱万丈』に出演することになって、その後映画関係者から多くの連絡をもらい今回の映画出演につながった。今は『最終兵器 弓(原題)』のキム・ヒミン監督が演出する映画に出演確定し、本読みに入っている」


―いつも強い役柄だけが来て苦労したと言うが『犯罪少年』でイ・ジョンヒョンが演じた未婚の母役も普通でないキャラクターだ

「長編映画カムバックなのに、私だって素敵で可愛く大きな映画で戻ってきたいと思わないわけないでしょう。だけどこの映画カン・イグァン監督に会って、未婚の母たちの現実を知った後からは気持ちが変わった。未婚の母たちのドキュメンタリーも見てたくさん泣いた。その人たちのために必ずやらなければと思った。観客が数名だろうと意味深い事だと思った。だけど撮影には入ったら本当に大変だった。制作環境がすごく悪かった。低予算映画なので費用問題が大きかった。ノーギャランティーは当たり前だ。私が食事費用を担当しなければならなかった。映画撮影現場に行ってみたらスタッフたちが私より若かった。事実こういう難しい映画撮影現場はこれまで経験したことがなかった。撮影スケジュールもすごくきつかった。それを除けば全部楽しかった」

―低予算映画『犯罪少年』に出演することにしたならその程度は考えられたことでなかったか

「大変でもこれほどとは分からなかった。パク・チャノ監督の『波乱万丈』も大変だったが、少なくとも食べるものは豊富だった。だけどこの作品の現場はあまりにも劣悪だった。スタッフたちもギャラをもらえなかった。ただ才能を寄付しただけだ。映画を撮り終えられるか心配にもなった。スタッフたちが逃げ出さないか心配した。責任感を持って作品を終えたかったから1ヵ月間ヒョスンとして生きた。口を開ければヒョスンについて話をし、監督が面倒くさがるほどだった。映画が完成して出せた事だけでも嬉しかった」

―ヒョスンキャラクターは一般的に私たちが知っている未婚の母とは違う。行き当たりばったりで純粋でもある。

「元々ヒョスンキャラクターは悲しく暗かった。だけどそのように演じるのが嫌だった。未婚の母が息子と一緒に助けてくださいと徘徊するのはありふれているように感じた。だから私は30代になった未婚の母ヒョスンを違うように表現した。ヒョスンも20歳で家出し、自殺しようとしたこともある人間だ。2、3年前に少年院で息子に会ってくれと連絡が来たが行かず、30代になってから家族に対する概念が出来たんじゃないかと思った。だから息子に会いに少年院に行った。息子を連れてきた以上、人生に対して意思が強くなると考えた。私なら泣きながら助けて下さいと周囲に頼むのではなく、むしろプライドを捨てて卑屈にへらへら笑いながらしがみつく。そういうヒョスンを演技した。キャラクターについての理解が変わったので現場で大きく変わった」



―未婚の母と少年院の子供たちに会ってみたか

「少年院に撮影に行った時遠くから見た。初めは怖かったんだが、落ち着いて見てみるとその中には映画に出てくるチグのようにとても平凡であどけない子供たちが多かった。友達同士で争っても保護者が居ない難しい子供たちは少年院に行き、家族がいる子供たちは行かないというそんな状況らしい。貧しい子供たちはまた貧しくなって行く、そういうことが心痛かった。未婚の母と少年院出身の子供たちについて観客たちがもっと知ってくれたらいいと思う」

―映画が海外映画祭でいい成績を収めた。トロント国際映画祭に招請され、東京国際映画祭には審査委員特別賞を受賞した。またソ・ヨンジュが優秀最年少男優賞を受賞した。

「映画が撮り終えられるのか心配だったが、賞までもらえて本当に嬉しい。映画祭にはただ楽しく遊んで美味しいものを食べようと思って行った。なのに賞までくださって本当に嬉しかった。これまで苦労したことが脳裏に浮かんだ。大変な思いをして撮ったので頭がいっぱいになった」

―ソ・ヨンジュだけが授賞し、イ・ジョンヒョンはもらえなかった。

「みんなその話をされる(笑)だれがもらってもすごく嬉しい。審査委員特別賞をもらった時もすごくうれしくて涙が止まらなかった」

―インタビュー②に続く―

写真=ホ・ジョンミン記者

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