[映画] 「35th青龍映画賞」作品性と興行成績に‘破格’を加えた個性のある授賞式

韓国の代表的映画祭である大鐘賞映画祭と青龍映画賞がそれぞれ51度目と35度目の祝祭を終えた。先月行われた大鐘賞映画祭が、興行成績に焦点を当てた授賞式で終わった中、青龍映画賞は、作品性と興行成績を考慮した破格的な授賞で青龍ならではの公式を生み出した。

17日夜、ソウル・鍾路区にある世宗文化会館で、「第35回青龍映画賞」が開かれた。司会は俳優のユ・ジュンサン、女優のキム・ヘスが務めた。映画賞は、最優秀作品賞をはじめ、男女主演賞と男女助演賞、男女新人賞、監督賞、脚本賞、新人監督賞、脚本賞、技術賞、美術賞、音楽賞など18部門で授賞が行われた。

作品の中、「弁護人」がもっとも多くの賞を手にした。全10部門でノミネートされた「弁護人」は、最優秀作品賞と主演男優賞、助演女優賞、人気スター賞など4部門を受賞した。1千万人の観客を動員したこの映画は、‘作品性’を備えながら‘興行’にも成功して、今回の授賞式でたくさんの注目を集めた作品でもある。そして今年の青龍映画賞は、その二つを考慮した選択で「弁護人」に栄光を与えた。


一方、今年最高の観客数を記録し、韓国映画史の興行記録を塗り替えた「鳴梁」は、監督賞と最多観客賞を受賞した。「弁護人」が作品性を認められたなら、「鳴梁」は興行成績と監督の才量だけを評価したわけだ。前大鐘賞映画祭が「弁護人」と「鳴梁」のきっ抗した対決構図を作ったが、青龍映画賞は「弁護人」だけ手をあげた。それもそのはず」鳴梁」は、OST盗作と歴史歪曲など、複数の論議に包まれたことがあり、過去受賞にもノイズがあった。今回の映画祭に先立って行われた大鐘賞映画祭では、「弁護人」と「鳴梁」の対決となったが、青龍映画賞は「弁護人」の手を上げてくれた。それもそのはず「鳴梁」は、OSTの盗作疑惑と歴史歪曲など、複数の議論に巻き込まれ、大鐘賞での受賞に対して口論があった。

今年のカンヌ国際映画祭の監督週間に招待され、作品性を認められた「最後まで行く」、海外の有数の映画祭で多数の賞を受賞しながら好評を受けた「ハンコンジュ」もそれぞれ3つと2つの賞を手にした。「最後まで行く」は脚本賞をはじめ、助演男優賞、編集賞を受賞し、「ハンコンジュ」は新人監督賞と主演女優賞という大きな賞をとりそらえながら、もっとも輝いた作品となった。特にチョン・ウヒの場合「ハンコンジュ」で主演女優賞を獲得した。これは今年の青龍が選択した‘破格中の破格’である。そして破格ではあるが異変ではなかったという声だ。青龍映画賞が見せてくれた個性のある受賞者の選択がそのまま反映されたわけだ。

青龍映画賞はこれまで、主演女優賞部門に限ってはユニークな公式に続いた。過去になかったイメージ変身を試みた若手女優や商業映画より、規模が小さい映画で印象深い演技力を見せてくれた女優に賞を与えたこと。昨年にはハン・ヒョジュ(「監視者たち」)が、2012年にはイム・スジョン(「私の妻のすべて」)が受賞した。以前にもスエ、ソン・イェジン、イ・ナヨンなど、当時には破格だと呼ばれた女優たちが賞を手にした。


チョン・ウヒも同じだ。「ハンコンジュ」で主人公ハン・コンジュ役を熱演したチョン・ウヒは、演技力だけを見れば候補に上がったほかの女優と肩を比べても非の打ち所がない。しかし映画の成功度を見ると多少の物足りなさが残る。しかし、青龍映画賞の選択は相違なかった。青龍映画賞は過去にもそうであったように、役者の可能性に重点をおいてチョン・ウヒに主演女優賞という大きな賞をもたらした。

主演男優賞を受けたソン・ガンホにも当然な結果という評価が圧倒的だ。今年の主演男優賞は、ソン・ガンホとチェ・ミンシクの接戦と予想された。二人とも過去の映画祭で受賞歴があり、青龍映画賞の受賞には期待があったはずだ。そして青龍の選択はソン・ガンホだった。

男女新人賞はパク・ユチョンとキム・セロンが受賞した。ユチョンは先に行われた映画評論家賞と大鐘賞映画祭で賞を受賞したくらい、主要な3つの映画祭で3つの賞をすべて総なめにし、今年最高の新人に選ばれた。キム・セロンは、そうそうたる候補者たちを抑えて忠武路(チュンムロ:韓国で映画の街と呼ばれている街)が注目する次世代の女優に選ばれた。

受賞結果だけに際立ったのは、映画人の態度だった。大鐘賞映画祭では候補者のうち5人の2人が出席しなかった。しかし青龍賞では、海外ロケ中の役者たちを除いたほとんどが出席し、一緒に映画祭を楽しみながら和やかな年末を迎えた部分で、視線を集めた。

THE FACT|キム・ガヨン記者

◆「第35回青龍映画賞」受賞者(作)リスト

▲最優秀作品賞=「弁護人」
▲監督賞=キム・ハンミン「鳴梁」
▲脚本賞=キム・ソンフン「最後まで行く」
▲主演男優賞=ソン・ガンホ「弁護人」
▲主演女優賞=チョン・ウヒ「ハンゴンジュ」
▲助演男優賞=チョ・ジヌン「最後まで行く」
▲助演女優賞=キム・ヨンエ「弁護人」)
▲新人監督賞=イ・スジン「ハンコンジュ」
▲新人男優賞=パク・ユチョン「海にかかる霧」(原題:海霧)
▲新人女優賞=キム・セロン「ドヒ」
▲撮影賞=チェ・チャンミン「群盗:民乱の時代」
▲照明賞=ユ・ヨンジョン「群盗:民乱の時代」
▲音楽賞=チョ・ヨンウク「群盗:民乱の時代」
▲美術賞=イ・ハジュン「海にかかる霧」
▲技術賞=カン・ジョンイク「海賊:海に行った山賊」
▲編集賞=キム・チャンジュ「最後まで行く」
▲人気スター賞=ソン・スンホン「情愛中毒(原題:人間中毒)」、キム・ウビン「友へ チング2」、シン・セギョン「タチャ~神の手~」、イム・シワン「弁護人」
▲韓国映画最多観客賞= 「鳴梁」

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