[映画] ペ・ドゥナ「ハリウッド?自らやり遂げた充足感で幸せです」[インタビュー]

直接足を運び、うんうん唸りながら写真を探してEメールを送り、更には契約書作成まで1人で解決したという。ハリウッドにこうやって進出した俳優が他にいるだろうか。

巨匠ウォシャウスキー姉弟のハリウッド大作『クラウド・アトラス』主演ペ・ドゥナ(33)の話だ。彼女の孤独なハリウッド挑戦記は険しく、とても苦しいことだった。だから余計に満ち足りて幸福だったと言った。

日本映画界進出に続き、世界的な巨匠たちとの作業まで成し遂げたペ・ドゥナにeNEWSが直接会いに行き、ハリウッド進出ビハインドストーリーと人間ペ・ドゥナの生活を垣間見た。

▶直接会ったペ・ドゥナは...

修学旅行にわくわくしている女子高生に会ったようだった。丸く大きな瞳はキラキラと輝き、心は期待感とときめきでいっぱいに膨らんでいた。何度も続く「あら、あら。私ったらどうかしてる」という言葉からペ・ドゥナの感情が余すところなく滲み出ていた。

特に「この映画をやりながら一番満ち足りていた事は何か」との質問に瞳が涙がいっぱいになった彼女の姿は、今回作品に対しての情熱と愛情を説明するのに十分だった。

ペ・ドゥナは「ただの一瞬も海外進出のための足がかりや、今後俳優としてのキャリアのため今回の作品をしたと考えた事はなかった」と自らを低めた。

「最初で、私の人生で再び訪れない最後と考えてぶつかった」とのペ・ドゥナに俳優ではない1人の人間の努力と達成に対する羨望と尊敬すら感じた。


▶以下一問一答

―映画を直接見てどうだったか。周囲からは少し難しいという評価が出たりもしていたが。

「人によって少しずつ違うだろうけれど私の場合は簡単に理解できた。それぞれのキャラクターが持つカテゴリ-、その因縁などの連鎖について行ってみると少し楽に理解できるんじゃないかな」

―比重が非常に大きかった。特に主演たちにだけ与えられる複数の役を演じる機会をもらったんだが(4つのキャラクター)格別の思いがあるとおもうが。

「そうでした。キャラクターのひとつひとつ全て意味があって、感慨が新しい。特にメキシコ女性への変身を人々が見つけられなかった事がとても嬉しかった。パッドスーツ(太って見えるように着用する)を全身がつるほど掴んで引っ張った状態で撮影した。特にスペイン語をこなさなければならないため、A4用紙一枚ほどを丹念に覚えて一日中撮影するなど難しい事が多かった。多くの方たちがビックリしたら嬉しいとちょっとした願いが叶ってとても嬉しかった(笑)」

―大部分の台詞を英語で行った。ものすごい負担だったと思うが

「私が演じたクローン人間ソンミの場合には意味のあるメッセージを伝えなければならない人物なのでイントネーションとアクセントにものすごい神経を使った。しかし実際に演じる時にはそれほど難しくなかった。それほどまで没頭していたから。むしろ撮影以外の部分、監督や俳優間の意思疎通部分でストレスが大きかった」

―言語、文化の差など色々な面で大変な苦労があったようだが。

「映画撮影の後、知人たちがとても心配してくれたそうだ。「大丈夫なのか」「寂しくないか」という言葉が続いた。私にはむしろそれらはありがたいことだった。「いい映画を撮りながら言語まで習ったのに、苦労だなんて言ったら駄目だ」と受け取った。苦労という感じより、楽しく、幸せだったというのが今の正直な感情だ」

―キャスティングの段階から契約、映画撮影までマネージャーなしで1人で撮影したと聞いた。

「その当時はマネージャーがいなくて、そうするしかなかった。ウォシャウスキー監督が送って下さった台本は友達に尋ねながら読んで、足りない英語力でEメールを送って意志疎通をした。契約書もやはり1人で解決したが、経済的な面よりはこういう巨匠たちと一緒に作業できるという思いで全く問題にならなかった。4つのキャラクターを演じたが、出演料は多めにはくれなかった(笑)」

―映画撮影後ロンドンに語学研修に行った。とても興味深いんだが撮影前でなく撮影後に行った理由は?

「映画撮影後、極限の緊張感から解かれたせいか、耐えがたい虚脱感がやってきた。ソウルに到着してすぐに日常生活に適応するのが怖かった。ちょうど英国式英語を教えて下さる先生が「英語を学ぶ気があるなら来なさい」とおっしゃった。何より素晴らしい同僚たちと素敵な友人たちに、私の感謝の気持ちをそのまま表現できないことにイライラした。英語に対して負けん気が出て、学びたくなった」


―映画の中でソウルの姿をおいても問題が多かった。桜のシーンの畳部屋。国内ファンたちが受け入れるには難しいシーンもあった。

「韓国ファンならば誤解するだけのシーンだ。事実映画の中の背景は未来のソウルだが、韓国という具体的な国家を指しているのではない。一種のアジアの複合的な空間だ。監督たちも初めから韓国、中国、日本の姿が込められた複合的な姿を描き出したいと話したようだ。130年後の新しい人種と超越した国家と見るのがいいと思う」

―ウォシャウスキー監督は代表的な親韓派監督して知られている。12月初訪韓したが、帰る時なにか言ったか?

「仁寺洞(インサドン)と三清洞(サムチョンドン)を回りながら、とても素敵だと言っていた。特に韓国人たちがとても好きだと。多くの韓国人たちがウォシャウスキー監督たちに気づくというのがとても不思議だと言っていた。純粋に愛情を与えてくれ、サポートしてくれる韓国人たちに強烈な印象を受けたようだ(笑)」

―映画を撮影し、一番幸福だった瞬間は何時か?

「最後の撮影後「あ~この長い旅路が終わったなぁ」と思った時一時的に満たされた感じだった。そして映画を初めて見てみると、その充足感が更に大きくなった。個人的な感情を離れ、うんうん唸りながら1人で翻訳して、シカゴまで渡りスクリーンテストを受けた一連の過程がフィルムのようによぎった」

「日本と今回のハリウッド進出を通じて世界的に知られた俳優のように思われているが、事実これまで過大評価された俳優だと考えたりもした。これまで運が良くて素晴らしい監督たちの目についただけだと思う。しかし今回の映画が出た時に「あらま、私が本当に1人でやり遂げた」という思いに胸がいっぱいになった」

―今回の作品を通じてこれからもハリウッド俳優としてペ・ドゥナを期待してもいいか?

「ご存知の通り、私は海外進出に欲がある人間じゃない。ただの一度もこの映画がまた他のキャリアのための足がかりと考えたことはない。いつこんな俳優たちと監督と演技できるんだという思いだけだった。もちろんいい作品が来ればやるが、海外進出を計画したことはない」

―最後に韓国の観客たちが今回の映画をどう見てくれたら嬉しいか?

「ヒュー・グラントが「巨大なジェットコースターに乗ることになる」と言ったらしい。その言葉が実にピッタリだと思う。頭がちょっと忙しくなるが、胸が一杯になって目の保養にもなるんじゃないか。音楽まで素晴らしい本当に素晴らしい映画だ。観客たちはそういう素晴らしい作品でジェットコースターに乗るわけだ。安全ベルトせずに楽しんでください(笑)」

写真=ホ・ジョンミン記者

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