[芸能] ①キム・ジェジュン『アイドル出身』から『真の俳優』へ翼を広げた

「撮影が終わったなんて信じられない。まだもっとやらなければならないみたいで…」
俳優キム・ジェジュンに会った。MBC週末時代劇『タイムスリップDr.JIN』に従事官キム・ギョンタクで出演し、錚々たる先輩俳優たちと呼吸を合わせ、線の太い演技で『初時代劇出演』の懸念を洗い流し、視聴者たちの視線を奪った彼だ。すでに最終回1話分だけの放送を残し、最後のシーンまで全ての撮影を終えている状況だが、彼はまだキム・ギョンタクを抜け出せない様子だ。
「時代劇が初めてだから緊張し、怖かった。上手く出来なかった時戻ってくることに対して恐怖を感じたが、無事に終えたようだ。ギョンタクが(心の中に)ずっと残っている。ちょうど昨日撮影が終わったから、抜け出す暇もなかった(笑)」
キム・ジェジュンはこの日、ドラマの終了を目前に控え、少しは明るい姿で、余裕を持って冗談や軽口も適度に交ぜながら、インタビューを率先して愉快にしてくれた。しかし、キム・ギョンタクにはまって生活してきた、3ヶ月間あまりの期間がそれほど楽しかっただけではないのは事実だ。
いつもより蒸し暑かった今年の夏真っ盛りの中で、従事官のきつく巻き付けた服装で、猛暑と戦いながら汗をびっしょりかかなければならず、タイトな撮影スケジュールで体力分配に絶えず気を使わなければならなかった。何よりも彼を一番苦しめたのは演技、それも俳優としてデビュー後、初挑戦の時代劇の演技だ。放送序盤の登場から『期待以上の演技』との好評がついてきはしたが、一部では力が入りすぎたキム・ギョンタクの時代劇トーンを指摘する声もあった。その言葉をそれとなく持ち出してみたら、彼もうなずき共感した。
「どうやってトーンをつかんだらいいか、難しかった。台詞だけじゃなく、行動も同じだ。従事官という設定だからとりあえず「力があり、カリスマあるように」と言う部分に全神経を集中させた。時代劇演技は私にとって全くの白紙だったので、その中にこの2つのことだけあったようだ。自分でモニターしてみて多くの事を感じた。過剰な部分は除き、それ以外に他の事を取り入れようと努力した」
もちろん1人で成し遂げた成果ではなかった。劇中、安東金氏の実力者、キム・ギョンタクの父、キム・ビョンヒ役で出演し、多くの呼吸をあわせた中堅俳優、キム・ウンスの助けが大きかった。キム・ウンスはドラマの中で見せる冷たい姿でない、本当の父親のように撮影現場でキム・ジェジュンを支持し、後押ししてくれ、キム・ジェジュンもやはりそういう関心と愛情に応えようと、実の息子以上に接した。
「初めての撮影の時、「この暑さにはウィスキー一杯やれたらいいな」とおっしゃったのを聞いて、その後に洋酒をプレゼントしてさしあげた。それにまだ2Gを使っているのを見て、最新のスマートフォンをプレゼントしてさしあげた。その後、撮影現場で「息子からもらったんだ」ととても自慢してらっしゃったらしい。嬉しい気持ちを隠せないようだ(笑)。その反面演技する時、相手が誰であろうと決して指摘するとか、教えるとかはしない。上手くやれるように横で導いてくださるタイプだ。おかげで私もキム・ギョンタクになることができた」
特に『タイムスリップDr.JIN』第21話で放送された、父の死の前で嗚咽するシーンは「見ている人も一緒に涙を流すほどの渾身の演技だった」という評価が後を絶たなかった。『アイドル出身』という修飾語と単なる話題性で配役を得たそういう俳優たちの姿とは全く違った。涙と鼻水でぐちゃぐちゃな状態で、顔から出せる全ての液体を外に排出するように、悲しく泣き叫ぶ彼の姿は、ステージの上で10代から20代ファンたちの偶像のように演出された姿で、カッコいい姿を見せるために汲々とするハンサムなアイドルメンバーではなかった。自分を捨て、与えられた役割にそのまま没頭した。
自分を脱ぎ捨てることは重要だが、それは簡単ではない。歌手を通じて俳優を始めた方々の共通する悩みだと思うが、ステージで飾られた素敵な姿を見せてきたのを捨てるのは大変だ。しかし演技というものが内面の姿が重要なだけに、自分を捨てれば捨てる程もっとキャラクターに集中できる」
『タイムスリップDr.JIN』を足がかりに俳優として、一歩更に成熟したキム・ジェジュンは、次期作への欲も大きい。今までで一番印象深く見た作品に『私の頭の中の消しゴム』を選び、映画の中のシーンを思いうかべながら自分が作ったガイドアルバムを監督に渡した話も付け加えた。しかし、今は作品のスケールやキャラクターの比重よりも演技自体に対する欲が大きい。
「主演級でなくてもいい。色々な演技に挑戦したい。作品さえ良くて望むキャラクターなら、独立映画でもインディーズ映画でもいい。公演をやりたい気持ちもある。歌手としてステージに立てば歌とダンスしか見せられることはないが、ミュージカルのような場合には演技もその中に溶け込んでいる。観客の前でリアルタイムで演技をすることは想像しただけでも本当に楽しそうだ」
-インタビュー②に続く-

写真提供=CJeSエンターテインメント

©enews24 2012年 08月 09日 13:23